小林レポート

拡声器並みの独り言。執拗に近況報告。

怒り狂った新卒をサウナ(マルシンスパ)に連れていき、私は九死に一生を得た。

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120220220j:plain

 

小林さん、表出てもらっていいですか?

 

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120220331j:plain

 

これはある日の終業後、新卒1年目のKが私に放った言葉である。

お茶目な部分もあるが、礼儀正しく仕事に真摯に向き合う優秀な新卒1年目の後輩K。

そんな男が目を血走らせ、ボクシング等で使用される、拳を保護するためのバンテージを巻きだしていた。

理由は分からない。しかし、非常にマズい自体だった。とにかく、キレているのだ。私の発言によって、何かしらのストレスが奴にかかったことはマチガイない。そしてその結露としての怒り=暴力を行使しようとしていた。

 

その時点の私には、選択肢があった。

①謝る(この場合は土下座が相場である)。

②いちかバチか、表に出てみる。 

③もう少し場をつないで様子を見る。

 

①をまず考えた。痛い思いをするぐらいなら謝って済ませたいのが私のポリシーだ。

ただ、土下座をしても許してもらえる保証はない。その場合は土下座損である。

 

②を考えたが、正直に言うと自信がなかった。なぜなら、「Kは喧嘩が強いらしい」という、まことしやかな噂を社内で聴いたことがあるからだ。もし、それが事実だとしたらこの選択は自殺行為だろう。

 

ということで、今は③で粘ることにした。自販機でコーヒーを買い、Kに渡す。

しかし、、、

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120220810j:plain

K「こんなおためごかしはいらねえ、、、」。缶コーヒーは火に油を注ぐ結果に。

律儀に缶コーヒーを一気飲みし、それを握り潰した。

もはや土下座をしても難しそうだった。逃げられない。どうにかして、この凶暴な新卒の怒りを鎮めないといけない。怒りを鎮めるためには、どうすればいいのか、、、、。

 

そうだ、サウナに連れて行こう!


ということで、土下座と同程度の自尊心を犠牲に媚びへつらい、怒れる新卒を
サウナに連れて行ったので、その様子をレポートしてまいります

 

【目次】

 

1、何故サウナなのか。

突拍子もない解決手段かもしれないが、サウナは特効薬であると思っている。サウナによる快楽を「ととのう」と表現することがメジャーになっているが、私はその言葉ではまだ弱いと思う。私の言葉で言うなら「ガンギマり」か。「ととのった~!」というよりは「キマっちまった、、、!」という感覚が強い。キマり方次第では「これは合法なのだろうか、、、?」と思うほど、サウナにヤラれてしまうこともある。

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120221443j:plain

入り方としては

サウナ(8分~12分程度)→水風呂(1分~2分程度)→休憩・外気浴(10分)
これを大体3セットぐらい繰り返すのである。
諸説あるようだが、このサウナ浴の方法を用いることでエンドルフィンとかオキシトシンセロトニンとかいう、端的に言うと「ヤバい」脳内ホルモンが分泌されて、気持ち良くなってくるとか。(ただ、快楽までは脳内に到達しないという説もあり、まだ仮説段階だそうな)
参考:https://finders.me/articles.php?id=435
つまり、怒りを上回る快楽へ奴を導いてやれば、私は事なきを得るだろうというのが
サウナに連れていく狙いである。

 

2、笹塚「マルシンスパ」レポート

(1)笹塚闊歩 ~ステゴロ無敗?の新卒を連れて~

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120221810j:plain

ということで、会社を出ても臨戦態勢継続中の新卒Kを連れ、お目当てのサウナを目指して電車に乗りやってきた街は笹塚である。
京王線で新宿から5分程度。渋谷から15分程度の都会に位置する街であるが、繁華街ほどのバイオレンス臭はなく、それでいて駅前は賑やかであり、比較的新しいショッピングモールもあれば食事をする店にも困らない。控えめに言ってもクソ丁度いい街と言えるだろう。

 

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120221937j:plain

その笹塚駅の改札を出て左に進み、飲食店やパチンコが並ぶ小道を甲州街道沿いに代田橋方面に歩くこと約2分。天空のアジト「マルシンスパ」の看板が見える。

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120222006j:plain

徒歩2分ほどの間も新卒の低い唸り声のような「まだですか?」という言葉が何度も私を震え上がらせた。このぐらいの距離が限界だったろう。

看板の真下にあるエレベーターから最上階である10階に上がる。

 

(2)マルシンスパ店内へ潜入

エレベーターで10階に上がり、マルシンスパへ。

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120222124j:plain

なんとこの日はロッカーが満杯で入店待ちとのこと。昨今のサウナブームにより、入店待ちはもはや珍しくないという。
お店にいかれる方は、事前にマルシンスパ公式twitterにて混雑状況を確認してみるといいかと思います。(「入店待ちとかふざけんな」と新卒に詰められる前に確認したほうがいいです)

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120222316j:plain

入店待ちの間も闘志を漲らせるK。とにかく他人の目が恐い。

(2)入店から浴室までのフロー

待つこと、3分程だろうか。お客さんが2名ほど退店したところで私たちもいざ入店。

料金表は以下の通りである。

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120222440j:plain

※料金改定があり、2020年1月3日(金)より、

【平日】

通常入浴(12時間)は2,550円、3時間で2,040円、90分で1,530円とのこと。

【土曜・日曜・祝日】

通常入浴(12時間)は2,750円、3時間で2,240円、90分で1,730円とのこと。

 

この日店に到着したのは21時を少し過ぎた頃合い。終電までに時間もあるので、3時間コースを選択。財布を出す気配は愚か、こちらに殺気ビンビンの視線を送るKのプレッシャーの前に打つ手もなく、私は2名分の料金を支払うことに。(分かってはいたが、、、)

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120222913j:plain

支払いを済ませ、館内着とタオル(フェイスタオルとバスタオル)が入ったナイロンバッグを受け取り、ロッカーにてお着換え。

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120223356j:plain

屈強且つ殺傷能力の高い肉体を館内着で包み、徐々にリラックスしてきたK。しかし、まだ眉間には皺が刻まれている。

(3)マルシンスパの浴室レポート(詳細は他の媒体で確認したほうが丁寧かもしれません)

浴室・脱衣所は店内にある階段を上った場所にある。脱衣所には鍵無しの簡易なロッカーがあり、そこに着ていた館内着やバスタオルを入れる。同じ場所に体重計、洗面台(ドライヤーやヘアトニック、スキンローション完備)が並ぶ。そしてウォーターサーバーも常温と冷水の2種類あり、ペットボトルの飲み物を持ち込まなくていいのが大変有難い。館内着を脱ぎ、ある意味戦闘モードになり、いざ浴室へ。

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120224002j:plain

※マルシンスパHPより引用

浴室はこんな感じ。どのブログでも書いてるが、ここは風呂より水風呂のほうがデカいのだ。下調べをせずに初めて来る人は大体間違える。アメニティもボディソープやシャンプー、洗顔料はもちろんのこと、剃刀、シェービングフォーム、軽石、使い捨て歯ブラシと歯磨き粉、洗体用タオル等完備されている。
それらを使い、まずは身体を綺麗にしてやる。そして、フェイスタオルで一旦身体を拭き、いざサウナへ。

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120224151p:plain

※マルシンスパ公式HPより引用

マルシンスパのサウナはそこまで広くなく、8人が適切、思いっきり詰めてもらって10人が限界である。この日もサウナ内は満杯だったが、2分ほど待つと入れた。
大体90度ほどだろうか。ドライ過ぎず、身体の内側から温まっていくような心地良さがマルシンスパのサウナにはある。「サウナは最高で5分以上入っていたことはない」と言っていた新卒Kも、ここではなんと12分も入り続けることが出来た。が、「そろそろアツいぞ。干からびさせるつもりか?てめえ」の一言により、サウナを出ることに。
その後はかけ湯をして汗を流す(これはマナー)。そして水風呂へ。

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120224501j:plain

(マルシンスパHPより引用)

ここの水風呂は18度程度とそこまで冷たくはないが、それがまた何分でも入ってられそうで心地良いのだ。そして、その深さも素晴らしい。蒸しに蒸した全身をしっかり冷却してくれるのである。
余談だが、ここで「うぉあ~!気持ち良いっすねえ!!!」と浴室に響き渡るような声をKが発し、少し恥ずかしかった。そして水風呂で身体を冷やしたあとは、いざマルシンスパの名所「外気浴スポット」での休憩へ。

(4)マルシンスパの外気浴のヤバさ

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120224831p:plain

「コレヤバイ、、、」とつぶやきながら、キマりかけているK。

マルシンスパの外気浴スポットはビル11階の、非常階段と思われる場所である。
笹塚はそこまで大きなビルがなく、非常に見晴らしがよい。(写真はブレているが、、、)そんな中で、心地よく冷たい外気にさらされながら身体が体温を調整しようと内側から身体全体に熱を送ろうとする感覚がじわじわと迫る。そして、脳みその皺が全て伸びきっていくような感覚。この状態が非常に心地よく、宙に浮いているような錯覚を覚えるのだ。

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120225035j:plain

真下は京王線笹塚駅のホームが見える

この日は天気も良く、乾燥気味だったせいか夜の景色が非常に澄んでおり、そこから転々と灯る窓の光たちがやたらに輝いていた。
しかし、なにやら隣が騒がしい。そこで横を見ると、、、

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120225153j:plain

な、泣いている、、、、!

奴は冬の寒空の下、裸の上体ですすり泣いていた。どんどんその音は大きくなっていくがそ、幸運にも他のお客さんはいなかった。

K:いや、最近なんていうか自分の思い通りにいかないことが多くて。かなり心が殺気立ってたんですけど、、、etc。

そう言いながら、奴は自分の日常について語り出した。プライベートなことなのでココでは伏せるが、色々とあるようだった。

ただ、確実に言えることがある。それは、仕事の話題は一切出なかったことだ。

(何故、怒りの対象が私なのか、、、)

しかし、外気浴が数分経った頃には、すっかりKの表情から怒りが消えていたことも確かである。

そうして、私たちはサウナ→水風呂→外気浴を3セット繰り返した。

(5)マルシンスパでの宴

浴室から出て、館内着に改めて袖を通し、下のフロアにあるレストランに移動する。

お目当てはもちろん、マルシンスパ名物のオロポカリ(オロナミンCとポカリを割った飲料)である。

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120225755p:plain

K:「うまいっすね~!!」そりゃ美味いはずである。人の金である。

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120225843j:plain

これまた名物の笹塚チャーシューも注文。肉厚だが柔らかく、美味くないはずがない。
ただ、なぜ笹塚=チャーシューなのかは謎だ。
K:これもうまいっすね~!!!!!!
何度でも言うが、美味いはずである。人の金だ。

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120225939p:plain

あまりのリラックス具合に、話しかけても「はあ」「そうっすねえ」としか言わなくなったK。

食後は休憩スペースにあるリクライニングチェアでゴロゴロする。漫画も多数揃っており、まさにここは楽園であった、、、!

f:id:ishibashitatakiwaru:20200120230216p:plain

「外気浴の写真はサビショですよ~♪」とご機嫌なK。次回は自分の金で来て欲しい。

3、総括

何はともあれ、あれだけ怒り狂っていた新卒がすっかりご機嫌になるほど、マルシンスパは素晴らしい施設であった。そして、一時は死すらも覚悟した私も、無事に一日を終えることが出来た。ありがとうマルシンスパ!!

 

4、店舗詳細

サウナマルシンスパ

所在地:〒151-0073

    東京都渋谷区笹塚1丁目58-6  マルシンビル10F

    アクセスマップはこちら→http://marushinspa.jp/access/

電話番号:03-3376-5225

営業時間:24時間営業

定休日:元旦(設備メンテナンスのため臨時休業する場合があります。)

    毎月第1月曜日(祝祭日除く、変更の可能性あり)

公式HP:http://marushinspa.jp/

 

現場からは以上です!